JA大阪南のブログ

無事であることの検証

農作業事故2016.02.01

   1602 無事であることの検証

私たちは日常生活・作業において大半を無事・無事故で過ごしています。たまにヒヤリハットを感じたり、小さなけが、大きなけがに遭遇したりしています。ヒヤリハットやけがについてはその背景要因や直接原因を思い起こし、分析することで再発防止のための行動に移ることができます。
ところで「今日も一日無事に過ごすことができた」というときに、危険予知・予測をしたことによって事故の芽を事前に摘み取ることができた場合もあるでしょう。しかし、そんなことには思いも及ばずに「今日一日が無事」で済んだ要因を考えることはほとんどないでしょう。

 
   
   作業手段である農業機械も事故を防ぐための安全装備が施されています。これらの装備は、何をしなくても廃棄するまで確実に効果を発揮してくれる場合と、定期的にメンテナンスをしないと効果を発揮してくれない場合があります。一般の自動車では定期点検が義務付けられていて、使用時間や走行距離によって交換すべき部品も決まっており、それが思わぬ事故を防ぐ役割を果たしています。しかし、定期点検をしなかったからとか、部品を交換しなかったから事故が発生したと言い切れるようなデータはなかなか見つかりません。農業でも、低コスト生産に向けて一時支出は高くてもトータル支出が低くなることを狙って点検整備が安全確保につながる可能性があるという情報提供と実施を促す活動が一部で行われています。しかし、冒頭に述べたように「無事に済んだ」ことは何がそう導いたのかの分析がとても難しいことになります。感覚的には理解しても、費用対効果の面からの理解が進まないと実施には移せないかもしれません。
点検整備を励行することが事故の減少に間接的につながるかもしれないことは容易に想像できますが、一般の方に納得させることのできるデータが存在していなかったことに気付いている次第です。
 
    人間工学専門家●石川文武  
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