JA大阪南のブログ

    園芸作物栽培作業の安全

    農作業事故2018.07.01

     

     果樹や花卉(かき)以外の園芸作目には、根菜類、葉菜類、果菜類があります。これらには重量のある物、軽いけど大きい物、傷付きやすい物などがあります。作物それぞれに応じて、作業姿勢の改善や運搬方法の改善を行うことが必要です。露地野菜類は周年栽培ができる場合と、できない場合がありますが、どの作目でも、畑の耕耘(こううん)整地から苗作り、移植、肥培管理、収穫で栽培規模の違いによって、同一作業期間の長短はありますが、機械化が進んでいる作業と、人力依存作業が混在します。特に移植作業はそんきょ姿勢になるときも多く、体の各部への負担が大きくなり、腰痛や立ちくらみなどを起こしやすくなります。長時間の同一姿勢を避けるとともに、太ももやふくらはぎへの締め付けが強くなるような作業着は避けましょう。

    1806 園芸作物栽培作業の安全  
     

     生育が進むと、雑草防除、追肥、畝立てなどがありますが、支柱の立て方の工夫や移動しやすいような畝間隔の確保が大切です。薬剤散布では、ドリフト防止に配慮しなければいけません。収穫期になると、農薬などの使用制限がある場合はその期限を守らなければいけません。

     収穫では、一斉収穫できる場合と選択収穫が必要な場合があります。一斉収穫では、機械化が可能ですが、選択収穫では、人手に頼ることになります。収穫物を載せる運搬具も大小さまざまですが、軽トラックが入れないような場所では一輪車が活躍します。積み過ぎて転倒などを起こさないようにしなければなりません。手首の捻挫や骨折の危険があります。スイカ、ハクサイ、カボチャなどは重量野菜になり、腰曲げ作業の連続になるので、必要に応じてアシストスーツの利用も便利でしょう。
     収穫後の選別、箱詰めなども作業場のレイアウトによっては作業動線が長くなります。負担が小さくなるようなレイアウトと照明、換気などの工夫をしましょう。圧縮空気を使うネギの皮むきでは、騒音対策、粉じん対策が欠かせません。周辺への配慮も必要です。

     
     

    人間工学専門家●石川文武

     
           

    水稲作管理作業の安全

    農作業事故2018.06.01

      田植え後の稲作は、秋の収穫に向け、適切な管理作業を行う必要があります。油断をすると病害虫の発生や生育不良を招きます。肥培管理作業の中心は病害虫防除と雑草除去です。
     水田の内外を問わず、雑草は生育します。水田内の雑草対策には、機械による除草、カルガモなどによる生物的除草、除草剤などによる化学的除草があります。機械的除草では、乗用型の管理機や歩行型の除草機を使いますが、稲を傷付けないようにするとともに、雑草の後始末も大切です。適切な方法を取らないと、かえって雑草の繁茂につながることもあります。歩行型の場合は、作業幅が狭いので、泥の中での長時間歩行となり、疲労が集中力をそぐこともあります。適切な休憩を設定しましょう。乗用型では、能率は高くなりますが、作業機の装着などが不十分だと、作業中の脱落などもあるかもしれません。作業前のチェックが必要です。
     あぜ付近の雑草処理は草刈り機がメインになりますが、法(のり)面が長い場合には、作業者の滑落防止に気を付ける必要があります。刈り取った雑草を水田内に落としたり、放置したりしないようにすることも大切です。刈り取った草の上を移動する際は転倒に気を付けましょう。また、法面と天面の両方を刈り取れる草刈り機もありますが、機械が斜面側に下ることがありますので、慎重な運転操作が必要です。
     
      水田内の肥培管理には、粒剤、粉剤、液剤を散布し、除草対策や追肥などを行いますが、ドリフトを防ぐことが最も大切ですし、防除用作業着を着用し作業者が散布液などから被ばくしない工夫も大切です。
     あぜから鉄砲ノズルでまくときも、多口ホース噴頭で圃場(ほじょう)内を移動しながらまくときも風下から風上に向かって移動しましょう。背負い型防除機で散布するときは、農薬などが減るとともに機械の重心位置が変化します。転倒しないように慎重に作業しましょう。
     
     

    人間工学専門家●石川文武

     
           

    春・初夏の果樹作業の安全

    農作業事故2018.05.01

     

     日照時間が長くなると、木々の芽も膨らみ始めます。落葉果樹と常緑果樹では管理方法が違います。秋の収穫後に剪定(せんてい)などは済ませているでしょうが、春に行うことは、耕耘(こううん)、施肥、除草、樹形の手直し、棚の点検整備、授粉などでしょうか。耕耘や施肥は、木の幹に接近し過ぎないような注意が必要です。盃状仕立てや棚仕立ての圃場(ほじょう)では樹列と適切な距離を取らないとトラクターを幹にぶつけたり、可倒式安全フレームで枝や棚のワイヤーなどを傷付けることもあります。また、歩行型トラクターでの作業は、後退発進に際して後方に障害物がないか確認が必須です。

    1804_春・夏の果樹作業の安全  
      樹形の手直しと棚をつるワイヤーなどの点検も大切な作業の一つです。矮(わい)性であっても管理が悪いと、どんどん高く伸びていき、管理作業や収穫作業の効率低下につながります。各種作業には高所作業台車や脚立も使います。高所作業台車での移動は台を下げなければいけませんし、斜面の作業では、足場の安全確認と、アウトリガーの適切な使用が必要です。脚立を使う場合には、変形がないこと、開き止めフックやチェーンが機能すること、安定した地面であることなどを必ず確認してください。脚立では天板の上に立ってはいけません。ワイヤーの張り替えなどは組み作業になります。連絡合図の方法などをあらかじめ確認してから作業を始めましょう。
     人工授粉などは上向き作業の連続ですので、首や肩への負担が大きくなります。明るい空を向いていると、立ちくらみなどを起こすこともあります。通常よりも小まめに休憩を設定しましょう。上を向いた移動が続きますので、地表面の障害物などはあらかじめ除去しておきましょう。さらに、花が実になる頃には、摘蕾(てきらい)作業も始まります。上向き作業の連続と枝の間に体を入れることになりますので、顔面保護具の使用も必要です。
     
        人間工学専門家●石川文武  
           
           
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