main_img

笑顔の実り。vol.029

うえだ としかずさん|65歳

大阪狭山市 東野中 上田 利一さん

朝市でつながる

地域を見守る 大阪狭山市 東野は田畑やレンゲ畑が広がり、ゆったりとした空気が流れている。今回の天地人、上田利一さん(65)と待ち合わせたのは、そんな町の一角だ。 「遠くのほうに背の高いマンションが見えるでしょ。建物が建ったり、周辺の環境はどんどん変わっていきますが、この地域は昔からそんなに変わらないんです」 大阪狭山市で生まれ育ち、就職先も市内だという上田さん。半世紀以上をこの地で暮らし、町を見つめてきた。勤めていた頃は地元のボランティア活動に参加していたが、実家の畑を継いだ現在は、朝市を通じて地域と関わっている。 今回は、地域を見守り続ける上田さんの物語だ。

1_IMG_3723

2_IMG_3755

イベントを通じて

上田さんは農産物直売所「あすかてくるで」のほか、毎週日曜日に狭山西支店前でひらかれる「フレッシュ朝市」にも農産物を出荷している。 「朝市を運営する『大阪狭山市フレッシュ朝市連絡協議会』の会長をやらせてもらっています。朝市では地元の農産物を販売するほか、豚汁をふるまったり、母の日にカーネーションを配ったり、色々な催しをやっていますよ」 イベントの中でも豚汁のふるまいは、10年以上続く冬の恒例行事だ。狭山西支店の職員と共に下ごしらえし、朝8時のオープンに合わせて200食を用意する。地元の農産物をたっぷり使った豚汁は絶品だ。上田さんは「毎年のことだから、たのしみにしているお客さんも多い」と話す。 朝市は単なる売り買いの場ではなく、地域の人との交流の場にもなっている。

会話がやる気の元

上田さんは朝市に来た人と話す時間を大切にしている。 「おいしかったよ。ありがとう」 「またアレを作ってほしい」 朝市で生まれる会話が、農業の大きなモチベーションになっている。 「一方的に作って出荷するよりも、お客さんから反応が返ってくるほうが手応えがあるし、やる気も出ます。」 作り手と買い手、お互いの顔が見えるところが朝市の良いところだ。

3_DSC_1493

農業に完成なし

4_IMG_3749

ずっと続けるために

朝市には課題もある。今後の展望について、上田さんにお聞きした。 「いま心配なのは、メンバーの高齢化が進んでいること。平均年齢が70歳を超えているんですよ。わたしが若手の部類に入るくらい。自分より下は50代しかいないので、もっと若い人に入って欲しいし、人数も増やしたいですね。じゃないと、いずれ朝市が存続できなくなりますから」 上田さんは知り合いに声をかけ、会員の勧誘にはげんでいるそうだ。地域の賑わいのためにも、これからも朝市が続くことを願っている。

孫とイチゴ

上田さんはウスイエンドウやソラマメ、イチゴやジャガイモなど、少しづつ色々な農産物を育てている。その中でも力を入れているのがイチゴだ。 「イチゴはお客さんから人気がありますし、美味しいと言ってもらえることが多いので、作りがいのある商品です。でも、何より嬉しいのは孫が喜んでくれること。半分以上は孫のために作ってます(笑)。自分で作ったものを食べてもらえるのは幸せなことです」 イチゴについて話す上田さんの瞳は優しい。「今年は去年より出来が悪いから、喜んでくれるか心配だ」と言いながらも、ニコニコと満面の笑顔。農家から、すっかりおじいちゃんの顔だ。 上田さんのイチゴには、お孫さんへの愛情がたっぷり詰まっている。

JA大阪南

JA大阪南 〒584-0036 富田林市甲田3丁目4番10号 TEL:0721-25-1451

Copyright (C) JA-OSAKAMINAMI. All Rights Reserved.