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笑顔の実り。vol.031

つかもと たけひささん|73歳

羽曳野市 河原城 塚本 丈久さん

次の世代につなぐ

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塚本さんの農業日記

忙しい毎日

塚本さんの毎日は忙しい。地域農業団体やボランティア活動に積極的に参加しており、あちこち飛び回っている。 「色々やってるから、毎日なにかと忙しいわ。まあ、あと2年くらいは頑張るつもり。その後はゆっくり過ごしたいなあ」 どんなに忙しくても、農業の手は抜かない。必ず半日は畑に出て、作物の様子を確認する。キャベツ、ナス、ピーマン、キクナなど、季節ごとに作物を栽培しており、主な出荷先は農産物直売所「あすかてくるで」だ。 塚本さんは実家の畑を継ぐため、農業高校に通った。卒業後は姉の経営する運送会社に勤め、50代なかばまで農業と兼業で働いた。3時までコンバインに乗り、夕方からトラックに乗るというハードスケジュールをこなした。当時を振り返り「あの頃はよう働いた。農業に関しては、色々苦労してきたと思うわ」と語る。 農業はしんどい。でも、楽しい。塚本さんに、農業に対する熱い思いを語って頂いた。

農業日記

17歳のころから現在に至るまで、塚本さんは農業日記をつけている。作業内容や日々の出来事をノートに書き、記録として残している。 「若いころは分からないことがあっても、なかなか人に聞けなかった。だから、参考にしたい人の農作業をノートに書き写して、目で見て盗もうとしたんです。何日に種をまいて、収穫はいつか、出荷した時の値段はいくらかとか、ぜんぶノートに書きました。自分が作るとき、参考にするためです。負けず嫌いなので『絶対ほかの人には負けたくない!』という気持ちもありました」 日々の天候も記録している。過去3年分のデータを照らし合わせ、雨の多い時期など、スケジュールを立てるときの参考にする。いつ誰と会ってどんな話をしたのかなど、人脈づくりに役立つことも必ず書いておく。日記をつけることが習慣となった今では、毎日ペンを持たないと落ち着かないそうだ。 「記憶は薄れますけど、記録はずっと残る。日記にずいぶん助けられてきたので、これからも書き続けます」 56年間、欠かさず続けてきた農業日記。記者もノートを見せて頂いたが、細かい文字で作業内容がびっしり書き込まれていた。日記は、塚本さんが歩んできた農業人生を物語っている。

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後継者問題

「食べるものを作ってるんやから、農業は一番大切な産業。後継者がいない今の状況はおかしい」 生活に不可欠な「食」を支えるのは農業だ。絶対に必要なものなのに、どうして後継者は途絶えていくのだろう。塚本さんは、収入が不安定になりがちな点が問題だと考えている。 「農業だけで食べていくのは難しい。ここが解決できないと、なかなか農業を仕事にする人は増えないと思う。勤めている人みたいに、安定して稼げるようになれば農業も変わるはず」 所得を安定させ、安心して次の世代が農家を継げるよう、現状を変えていかなければいけない。 JA大阪南も、農家の所得向上を目指した取り組みを進めていく。

次の世代につなぐ

長年築いてきた人脈を活かし、塚本さんは若手農家を支援している。 「たまたま、イベントで農業をやりたがっている若い夫婦と出会ったんです。農地や設備の問題など、誰かがお世話をしないと新規就農は大変。自分には人脈があるので、人を紹介したり手助けをしました」 苦労して就農までこぎつけても、夢で描いたような収入を得るのは難しい。続けていくのは大変なことだ。 「農業に苦労はつきもの。続けられずに辞める人もいるかもしれん。でも、楽しいことも絶対にある。新しく農業を始めた人の中には『農業をしたいという長年の夢が叶った。私はいま幸せです』と話す人もいます」 塚本さんは「地域の人と交わる農業をせなあかん」と繰り返し語った。その言葉通り、今まで培ってきた人脈や経験を、地域のために還元している。塚本さんの思いに応えて、若い世代が育っていくことを願っている。

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