O

笑顔の実り。vol.051

なかたに たつおさん|68歳

羽曳野市 広瀬 仲谷 達雄さん

人気のヒミツ

「おっちゃん、今日は何を出荷するん?」 「この前買ったジャガイモ美味しかったで」  仲谷さんが農産物直売所「あすかてくるで」に行くと、顔見知りのお客さんが声をかけてくれる。自分の名前を書いたピンクのシールを袋に貼っているので『ピンクのおっちゃん』と呼ぶ人もいる。 羽曳野店にはオープン当初から出荷しているので、お客さんとの信頼関係は厚い。ファンが多く、出荷すれば9割売り切れる人気ぶりだ。お店の開店前から並び、仲谷さんの野菜を買い求める人も多い。 なぜ、そんなに人気があるのだろう。今回はそのヒミツに迫る。

O

しろなすき焼き

農業人生のスタート

祖父の代から農業をしていたので、仲谷さんは幼いころから農作業を手伝っていた。農業は身近な存在だったが、職業に選んだのは企業に勤めるサラリーマンだ。 「両親が苦労しているのを間近で見てきたから、後を継ぐより外で働きたかった。出張が多く、忙しい職場でしたが、やりがいも大きかったですね。休みの日は、実家の農業を手伝っていました」 会社を辞め、本格的に農業を始めるキッカケとなったのは、ご両親の他界だ。代々守ってきた農地を絶やすわけにはいかない。会社を早期退職し、農業を継ぐ決心をした。 現在はオクラ、キャベツ、ブロッコリー、シロナ、トマト、ゴーヤなど、様々な農産物を栽培している。出荷先は全て「あすかてくるで」羽曳野店だ。

相手の気持ちを考える

サラリーマン時代、仲谷さんは営業先で様々な人と関わってきた。仕事をするうえで大切にしていたのは、相手の気持ちを考えること。お客さんに喜んでもらうために何が出来るか、常に考えた。商談では、積極的にコミュニケーションをとり、相手が何を求めているのか想像する。宴会では率先して飲み物を注文し、食事が余らないよう気を配る。これらを徹底したおかげで、取引先と良い関係を築くことが出来た。 「気配りは仕事だけでなく農業にも活かされています。特に出荷のときは、お客さんのことを考えて2つのことを工夫しています」 一つは、美しい状態で農産物を出荷することだ。ゴミや土がつかないよう、農産物はしっかり水で洗う。白菜は外側の汚れた葉を捨て、すぐに使える状態で店頭に出す。料理をする主婦の気持ちを考えると、きれいなほうが洗う手間が省けるし、汚れた葉はゴミになるので無いほうがいい。 「父親はスーパーに出荷していたのですが、品質のチェックが厳しく悪いものを出すと返品されてしまうんです。それを見ていたので、ちゃんとした商品しか出荷したくないという気持ちがあります」 もう一つは、袋にシールとレシピを貼ることだ。「掘りたて」「洗っていません」「栽培中は農薬を使っていません」など、消費者が知りたい農産物の特徴を書いたシールを貼っている。また、レシピを書いた紙を貼り、食べ方の提案も行っている。 「こんな食べ方知らなかった!と喜んでくれています。中には、レシピを集めている人もいるんですよ」 一方的に売るだけでなく、綺麗な状態で出荷したり、消費者の求める情報を提示したり、相手の立場に立って工夫することが、ファンの多いヒミツだ。

仲谷達雄

農薬未使用

農業を続ける原動力

お客さんとの繋がりは、仲谷さんが農業を続ける原動力になっている。「美味しい」と言ってもらえるのは何よりの喜びだ。 「子どもが野菜嫌いなんだけど、仲谷さんの野菜なら食べられるの」 「赤ちゃんの離乳食に仲谷さんのホウレンソウを使ったら、スジがなくて簡単にすりつぶせた」 「ジャガイモでポテトサラダを作ったら絶品だったよ!」 直売所に行くと、お客さんが嬉しい感想を聞かせてくれる。 「みんなが楽しみにしてくれているので、これからも頑張って農業を続けていきたいです」 お客さんのことを常に考えているから、仲谷さんの農産物は人気があるのだろう。「あすかてくるで」で待つ人のために、まだまだ現役で作り続ける。

JA大阪南

JA大阪南 〒584-0036 富田林市甲田3丁目4番10号 TEL:0721-25-1451

Copyright (C) JA-OSAKAMINAMI. All Rights Reserved.